スペインの特徴
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 スペインの概要
スペイン は、ヨーロッパ南西部のイベリア半島に位置し、同半島の大部分を占める立憲君主制国家です。西にポルトガル、南にイギリス領ジブラルタル、北東にフランス、アンドラと国境を接し、飛地のセウタ、メリリャではモロッコと陸上国境を接しています。本土以外に、西地中海のバレアレス諸島や、大西洋のカナリア諸島、北アフリカのセウタとメリリャ、アルボラン海のアルボラン島を領有しています。首都はマドリードです。
 気候
スペインの地理的な特性によって気候も多様に分けられます。しかし、全体的に典型的な地中海性気候です。夏の日中は暑く、高緯度のため夏場は22時頃まで陽が沈みません。
 政治
スペインの政体は立憲君主制(制限君主制)です。1975年のファン・カルロス1世の即位による王政復古により成立した現在の政体では、王は存在するものの、象徴君主という位置づけであり、主権は国民に在ります。王は国家元首であり、国家の統一と永続の象徴と規定されており、国軍の名目上の最高指揮官であります。議会の推薦を受けて首相の指名を行なうほか、首相の推薦を受けて閣僚の任命を行ないます。国会は両院制であり、代議院(下院)は定数350議席で4年ごとの直接選挙で選ばれ、元老院(上院)は定数264議席で208議席が選挙によって選ばれ、残り56議席が地方自治体の代表で構成されます。
 経済
IMFによると、2010年のスペインのGDPは1兆3747億ドルであり、世界第12位です。1960年代以来、「スペインの年」と一部では呼ばれていた1992年頃までの高度成長期が過ぎ去り、低迷していたが、ヨーロッパの経済的な統合と、通貨のユーロへの切替えとともに経済的な発展が急速に進んでいます。市場為替相場を基とした国内総生産は2008年は世界9位で カナダを超えるがサミットには参加していません。企業は自動車会社のセアトやペガソ、通信関連企業のテレフォニカ、アパレルのザラ、金融のサンタンデール・セントラル・イスパノ銀行などが著名な企業として挙げられます。またスペイン人の労働時間はEU内で第1位です。しかし、近年の世界金融危機の影響からスペインも逃れられず、2011年1月から3月までの失業率21.29%、失業者は490万人と過去13年間で最悪の数字となっています。
 民族
ラテン系を中核とするスペイン人が多数を占めています。一方で統一以前の地方意識が根強く、特にカタルーニャ、バスクなどの住人はスペイン人としてのアイデンティティを否定する傾向にあり、ガリシアやカナリア諸島の住民も前二者に比べると、穏健ではあるが、民族としての意識を強く抱いており、それぞれの地方で大なり小なり独立運動があります。一般に「スペイン人」とされる旧カスティーリャ王国圏内の住民の間でも、イスラーム文化の浸透程度や歴史の違いなどから、アラゴン、アンダルシアの住人とその他のスペイン人とでは大きな違いがあり、それぞれの地方で、風俗、文化、習慣が大きく異なっています。近年は、世界屈指の移民受け入れ大国となっていて、不況が深刻化した現在では大きな社会問題となっています。外国人人口は全人口の11%にあたる522万人にも上ります。
 言語
スペイン語(標準スペイン語。カスティーリャ語とも呼ばれる)が全国の公用語であり、その他カタルーニャ語、バレンシア語、バスク語、ガリシア語、アラン語が地方公用語になっているほか、アストゥリアス語とアラゴン語もその該当地域の固有言語として認められています。バスク語以外は全てラテン語に由来している、また、ラテンアメリカで話されているスペイン語は、1492年以降スペイン人征服者や入植者が持ち込んだものがその起源です。ラテンアメリカで話されるスペイン語とは若干の違いがあるが、相互に意思疎通は問題なく可能です。 ローマ帝国の支配以前にスペインに居住していた人々はケルト系の言語を話しており、ケルト系の遺跡が散在します。現在はケルト系の言葉はすたれています。 北スペインのフランス寄りに、バスク語を話すバスク人が暮らしています。バスク民族の文化や言葉は、他のヨーロッパと共通することがなく、バスク人の起源は不明です。このことが、バスク人がスペインからの独立を望む遠因となっています。地域の学校ではバスク語も教えられているが、スペイン語との共通点はほとんどなく、学ぶのが困難です。
 文化
スペインは数多い国家と民族の影響を受けて多様な文化遺産で知られています。本質的にはイベリア半島固有の文化はイベリア半島自体の人種とケルト族および西ゴート族の影響が加え、ローマカトリック、イスラム文化に基づいて発展してきたと見られます。 自然的には地中海と大西洋に近い自然資源が文化形成に絶対的な影響を及ぼしました。闘牛は世界的に有名で、南部アンダルシア地方のローマ人から由来したというフラメンコが有名です。イタリアの次にスペインはユネスコ世界遺産の多い国であり、総40個の世界遺産があります。
 教育
2003年の推計によれば、15歳以上の国民の識字率は97.9%であり、これはアルゼンチン(97.2%)やウルグアイ(98%)、キューバ(99.8%)と並んでスペイン語圏最高水準です。 主な高等教育機関としては、サラマンカ大学(1218年)、マドリード・コンプルテンセ大学(1293年)、バリャドリード大学(13世紀)、バルセロナ大学(1450年)、サンティアゴ・デ・コンポステーラ大学(1526年)、デウスト大学(1886年)などが挙げられます。
 
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